ごあいさつ
ソザイクルの代表理事である大丸は、整理収納アドバイザー、古物商、手作り市運営者という3つの視点を持ちながら活動をしてまいりました。職業柄お片付けの現場に足を運ぶことが多く、廃材・不用品は私にとって身近な存在でした。私はそんな廃材に魅力を感じ、漠然と「廃材を活かして新しいカタチとして蘇らせたい」いう想いを抱き続けてきました。

新聞紙のカラー広告を利用した「新聞紙コサージュ」の制作活動をしたり、廃材を素材としたスイスのメッセンジャーバックに魅了され、製造元のスイスまで買い求めに行ったり。2007年には環境省主催の「エコライフ・フェア2007」に出展し、エコとハンドメイドをテーマにしたワークショップを実施しました。廃材を活かすために行ってきた様々な活動が、後にソザイクルを生み出す原動力となったのです。

手芸材料のリサイクルと手作り市

お家やお部屋のお片付け現場では、必ずといってよいほど「手芸材料・道具」となりうるご不用品が出てきます。生地、ボタン、着物、帯、反物、毛糸、ミシン、大工道具、工具、文房具、未使用の額縁・・・ハンドメイド活動をされていないご家庭からも、創作活動で必要となるアイテムはたくさん出てくるのです。そんな手芸材料や道具をリサイクルにつなげることができないかと考えて実施したのが、ソザイクルの前身となった「手づくり掘り出しもの市」でした。
2009年に東京都立川市で実施した「手づくり掘り出しもの市」は、ハンドメイド作家が自らの作品を販売するクラフトマーケットであるとともに、作家が余らせてしまった手芸材料品の販売にもフォーカスした企画でした。その後2010年より東京都調布市で深大寺手作り市、翌2011年より布多天神寺つくる市というクラフトマーケットの運営に携わることになり、会場の一角で「手芸素材フリマ」と称して不要になった手芸材料品の即売会をスタートさせました。

ハンドメイド活動をされている方々からご提供いただいた材料品や、一般家庭からご不用品として回収させていただいた手芸材料を販売し、手作り・ハンドメイド視点でのリサイクル活動を推進する取り組みです。この活動が、現在のソザイクルの原型になっています。リサイクルだけでなく、東日本大震災や熊本地震などの災害時に会場で募金活動を行い、集まった募金や売上の一部を義援金に充てるという社会貢献活動もはじめました。
特に2016年2月の台湾南部地震は、発生した翌日に布多天神社つくる市が開催されたこともあり、開催当日に義援金を募り、素材フリマの売上の一部とあわせて義援金を送らせていただきました。この活動をSNSに投稿したところ、台湾の方々から大変多くの反響や感謝のメッセージをいただくことになりました。金額自体は本当にごくわずかなものですが、助け合うという気持ちを形にしていくことの大切さを強く感じた瞬間でした。このことがきっかけで、素材フリマはリサイクルを通じた社会貢献を促進するために、ソザイクルという新たな仕組みでスタートする運びとなったのです。

ソザイクルの活動理念は、不要なものをただゴミとして捨ててしまうのではなく、必要とする方に受け継いでいただく架け橋となることです。単なる「要らない人と要る人とのマッチング」にとどまらず、「ソザイへの想い」と「受け継ぐ想い」を大切にしていく。そして、その想いを社会貢献につなげることなのです。
ソザイクルの原体験
「ソザイクルの原体験はいったいどこにあるのだろう?」幼少期まで記憶をさかのぼったときに、母方の祖母に作ってもらった「ドラえもん柄の浴衣」を思い出しました。当時の私はドラえもんが好きだったようで、裁縫が得意だった祖母が小さなドラえもんがたくさん描かれている生地を買って浴衣に仕立ててくれたのだそうです。微かな記憶ではありますが、私もその浴衣が気に入っていて、夏になるとよく着ていたようです。

母にまだあの浴衣はあるのか聞いてみたところ、「もしかしたらまだ箪笥の奥にあるかもしれない」とのことでした。そんな品一つをとってみても、他界した祖母を思い返すことができると気づいたのです。その気づきから、作り手やもらう側の気持ちの大きさを感じました。
不要で処分しなければならない物にも、何か捨てられない理由があるのではないか。そんな捨てられない物でも、「もし他の作り手に大切に使ってもらえるのであれば、手放してもいい」と思う方々がいらっしゃるのではないか。私はソザイクルを通じて、その橋渡しをしていきたいと思うようになったのです。その活動の先には、災害救済支援や福祉活動などの一助、そしてお部屋を片付けることができない方へのサポートにつなげていきたいという想いがあります。
社会貢献への想い
私には盲目の祖父がおりました。私は子供の頃から祖父の「目」として、明治神宮やお寺など祖父の行きたいところへおでかけのお供をしていました。身近に目の見えない人間がいるという日常が、知らぬ間に「誰かの助けになれる自分でありたい」と考えるようにさせたのかもしれません。
学生時代にはニッポン放送のラジオ番組「ラジオ・チャリティ・ミュージックソン*1」でボランティアを務め、本格的に社会貢献活動に取り組むようになりました。運営に携わる深大寺手作り市を通じてクラウドファンディングを企画し、福島の子どもたちに笑顔を届けるプロジェクトを展開したこともありました*2。最近では、熊本地震やネパール地震、台湾地震の際に微力ながら義援金を送らせていただいております。
社会に必要とされる活動をしている団体を応援したい。被災地に義援金を送り、少しでも「誰かのために」そっと手を差し伸べられる存在でありたい。これまでの活動と経験を活かし、これからも私たちは社会貢献活動を進めてまいります。
*1)ラジオ・チャリティ・ミュージックソン:1975年からスタートした、目の不自由な方が安心して街を歩けるように「音の出る信号機」を設置する基金を募るチャリティ・キャンペーン。
*2)3・11風化防止イベントを開催し、福島の子どもたちへ応援コメントを届けたい! https://readyfor.jp/projects/jindaijihozukimatsuri
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